【ブログ】変動損益計算書とは?

ご覧いただきありがとうございます。変動損益計算書について、その基本的な内容をお伝えしたいと思います。
前回お伝えした損益計算書との違いにも触れながら書いていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

変動損益計算書とは?
 変動損益計算書とは、損益計算書の費用を変動費と固定費に分けて計算しなおしたもののことを示します。
 変動費とは、商品の販売量や営業量に比例して増減する費用のことで、材料費や外注加工費などが該当します。一方で、固定費は、商品の販売量や営業量に関わらず一定額が発生するもので、事務所家賃や減価償却費などが該当します。具体的には下の図のような構造で示します。

変動損益計算書の3つのメリット
変動損益計算書を作成することで主に次のようなメリットがあります。
 ①コスト構造の明確化
 ②限界利益が把握できる
 ③損益分岐点の分析

①コスト構造の明確化
 変動損益計算書は、通常の損益計算書とは違って変動費と固定費を区別して計算します。そのため、製品やサービスのコスト構造を明確に理解できるので、どの部分でコスト削減が可能かを特定しやすくなります。

②限界利益が把握できる
 売上高から変動費を差し引いた限界利益を算出することで、各製品やサービスが固定費を賄うのにどれだけ貢献しているかが明確になります。これは、製品ラインの整理や新製品の開発といった意思決定をする際に活用することができます。

③損益分岐点の分析
 変動損益計算書は、損益分岐点分析に活用することができます。損益分岐点とは、利益も損失も発生しない状態のことをさします。これがわかることで会社が最低限獲得しなければいけない売上高を把握しつつ、収益性を確保するための具体的な目標を設定することができます。

まとめ

 変動損益計算書は、会社のコスト管理と利益分析に活用できる考え方です。変動費と固定費に分けて考えることで、より詳細な収益性の分析やコスト管理ができますので、他の財務諸表と併用して分析することで、効果的な経営判断をすることができます。